話題の「2020年までに日本を黒字化するゲーム」をやってみた
2016/04/29
財務省が制作し先日リリースしたという「2020年までに日本を黒字化するゲーム」が話題になっているらしい。※正式名称は「財務大臣になって財政改革を進めよう」
これは一人の日本人としてやらざるを得ない。
パズドラやモンストをやってる暇なんてない。グラブるなんてもってのほかだ。
さっそくゲームページ(財務省)へとアクセス。
URLリンク財務大臣になって財政改革を進めよう :: ゲームコーナー :: 日本の財政を考える
画像出典:http://www.zaisei.mof.go.jp/game/yosansinario/
アクセスが集中しているのかなかなか表示されなかったが、いきなりこれまでのどんなゲームよりも現実味のあるメッセージが表示され身が引き締まる思いだ。
財務大臣(仮)として決意を新たに「次へ」のボタンをクリックする。
画像出典:http://www.zaisei.mof.go.jp/game/yosanintro/i/2/
ふむふむまずはチュートリアルか。でも気を抜いてはいけない。これはクリアすると魔法石がもらえるような軟派なゲームではないのだ。
さらに進めてみよう。
画像出典:http://www.zaisei.mof.go.jp/game/yosanname/
進めるとなんと自分の名前を入力する画面になったではないか。お決まりの枠組みにもこのゲームの上では何か感慨深いものがある。
重責を感じながら自分の名前を入力し、いざスタートボタンを。
画像出典:http://www.zaisei.mof.go.jp/game/yosanepisode/
と、現状の念押しにも似た激励の言葉が表示される。すでにスタートボタンは押した。迷わずゲーム開始のボタンも続けてクリックするための財務大臣(仮)。
画像出典:http://www.zaisei.mof.go.jp/game/yosanmain/
始まった。これがメイン画面だ。
この画面右枠の2本の棒グラフのうち青色のものが「歳出」、いわば国の支出だ。緑色のものが「歳入」、いわば国の収入だ。
つまり緑グラフが青グラフを超えれば黒字化達成、ミッションコンプリートとなる。
画面左枠のグラフは歳出の割合を示したものになる。
とりあえず目につくのが「社会保障」と「地方交付税交付金」のツートップ。
これを下に表示されているメニューバーから各項目の予算編成を行い、どの分野の予算を何%増額するか何%減額するか、もしくは現状維持するのか等を決めていく。
社会保障の予算編成画面でいうとこんな感じになっている。
画像出典:http://www.zaisei.mof.go.jp/game/yosanzougen1/i/8/
未来は若い世代が作っていく。ここは減額を押してみよう。すると次はどれくらい減らすかの選択が表示される。
画像出典:http://www.zaisei.mof.go.jp/game/yosanzougen1/i/8/
ここは-10%としてみよう。選択が終了するとそれを反映した予算編成画面が再度表示される。
画像出典:http://www.zaisei.mof.go.jp/game/yosanmain/
歳出のグラフがぐぐぐっと下がって、右上の「目標達成まであと○○兆円」のところも28.4兆円から25兆円になっている。
画面上部の地図部分には若干の変化が見られ、国民の声も表示されるようになっている。
他の項目にも同じように予算の増減を決めていく流れになるようだ。
では残りの予算組みにもとりかかるとしよう。
………5分後………
画像出典:http://www.zaisei.mof.go.jp/game/yosanmain/
いろんな人の状況を考えるとこれ以上削ることはできない。まだマイナスはあるがここらへんで予算編成を終了しよう。予算編成終了をポチッとクリック。
すると……
画像出典:http://www.zaisei.mof.go.jp/game/yosanchk/
なんということだ。
このままではいけない。日本を救うためにもう一度挑戦だ!
………さらに5分後………
社会保障30%減!公共事業10%減!防衛費30%減!地方交付税交付金30%減!税制改革もして税収を20%増!
画像出典:http://www.zaisei.mof.go.jp/game/yosanmain/
よし、これで数値は達成されたはず……!予算編成終了ボタンを勢い良く押す。
すると……
画像出典:http://www.zaisei.mof.go.jp/game/yosanchk/
以上、「財務大臣になって財政改革を進めよう」ゲームでした。
やはり黒字化するには相当の荒行が必要みたいですね。
ちなみに某所で言われているように公務員の給与削減というコマンドは確かになかった。(まぁ実際モチベーションの低下にもつながるから実効的ではないということで出していないのかもしれない。いやわからんけど)
もちろん冒頭の説明に
(注)本ゲームにおける基礎的財政収支の改善目標は、ゲームのために国の一般会計予算を対象に簡略化したものであり、実際の目標とは異なります。
とあるようにこのゲームは厳密には実際の数字と全く同じではないし他の無数の要因が絡まってくるのでこんなにシンプルではないと思いますが、だいたいの状況というかおおよその形勢みたいなものはつかめるのではないでしょうか。
いろいろ批判もありますが、今の現状をざっくりと把握する意味でシンプルながらとても勉強になるゲームなんじゃないかな、とか思います。
ぜひ一度あなたも財務大臣(仮)に。