大阪都構想を分かりやすくまとめてみた
本日2015年5月18日の新聞の一面はほぼ全紙が橋下徹さんの顔が。
橋下さんの惜敗を受け、ここに来て再び注目されてきた「大阪都構想」。
今更ではあるかもしれないけど、まとめてみることに。
なかなか時間のとれない人のために、ざっくりとまとめることにしました。
分かりやすく簡単にまとめるために粗い表現になっている部分もありますが、そこはご容赦を。
大阪都構想とは?
大阪都構想(おおさかとこうそう)は、大阪市を廃止し、その領域に特別区を設置するという構想である。戦時中に行われた東京府・東京市を廃止し東京都とした前例を参考にしており、大阪市等の廃止に伴い、大阪府などを行政区画上、都へ変更する[† 1]。大阪都構想では大阪市議会の代わりに5つの特別区ごとに議会ができることになる[2]。
簡単に言ってしまえば、
大阪府と大阪市を、大阪都として1つにまとめよう
という構想のこと。
もっと具体的に言えば、
「今、大阪府と大阪市は同じ土俵でそれぞれ勝手に動いている。それを一本化した方が構造的に無駄がないから一本化しよう」
という構想のことです。
大阪市は大阪府の1市町村ではありますが、
「ここからここは大阪市の仕事、そこからそこは大阪府の仕事」と完全に住み分けができているわけではありません。
大阪府と大阪市で行っている事務や建設している施設の役割が重複したり、競合してしまうことがあります。
この2つの行政組織でやっていることが重複してしまうことを二重行政と言います。
この二重行政を解消するために、一つの組織としてまとまろうというわけです。
学校の1クラスに大阪都構想を例えると
「ちょっと何言ってるかまだ分からん。」
という人のために語弊を恐れながら恐れず、この大阪都構想を学校の1クラスに例えてみたいと思います。
日本学校という学校に大阪組というクラスがあったとします。
この大阪組には学級委員長が2人います。
市君と府君です。
大阪組は他のクラスと比べるとかなり人数が多く複雑なのですが、
この2人の学委員長でクラスの仕事をうまく運営しています。
でもたまに2人でやっている事や物がカブってしまう時があります。
例えば、文化祭で市君がクラスの出し物の看板作りを担当して、
府君が出し物で使う小道具製作を担当している時。
パッと見た感じカブっているところはないように思えますが、
実は市君が看板作りの際、余って捨ててしまった絵の具…
出し物の小道具製作でも必要なものだったのです!
2人のリーダーのもとでそれぞれクラスの仕事を行っているので
もう一方でやっている作業内容や使っている物などは管理できません。
「これは1人の取りまとめ役がトップにいて、全てを取り仕切っていれば起こらなかったはずだ!」
「取りまとめ役を1人にして、仕事を他の人に振り分けていけばこういった無駄がなくなる!」
「だから1人にしよう!(一本化しよう!)」
これが学校の1クラスで例えた時の大阪都構想です。
前例:東京の場合
この都構想は実は「東京」が70年前に実施していたりします。
現代人には全く馴染みがありませんが、昔は東京も東京都ではなく東京府という名前で、また東京市という名前の市も存在していました。
それが1943年に東京府、東京市を廃止して、東京都と35区(現在の東京23区)を新たに設置したのです。
昔 | 東京府 | 東京市 |
今 | 東京都 | 東京23区(東京都区部) |
この都制施行は枠組みだけで言えば大阪都構想とほぼ同じと言っていいでしょう。
大阪都構想のメリット
これまで概要として紹介した通り、
大阪都として1つにまとまることのメリットは、
・1トップの元、効率的な組織運営ができる。
・ある問題で大阪府と大阪市で対立するといったことがなくなる
ということです。
大阪都構想のデメリット
現在の二重行政問題の解決策として出している構想のデメリットという言い方はおかしいかもしれませんが、
大阪都構想に反対する意見を簡単にまとめると、
「この一本化はうまくいかないのではないか?」
ということ。
「現在の体制に無駄があるとは言うけど、
今までこの通りにやってきてるのに変にいじくるとおかしくなるんじゃないか?」
「橋下氏の掲げる都構想ではまだ具体性が足りず、欠陥部分もある。一本化がいいのはわかるが時期尚早である。」
ということです。
最後のまとめ
しつこいかもしれませんが、冒頭の内容をもう一度繰り返すと、大阪都構想というのは
「大阪府と大阪市は同じ土俵でそれぞれ勝手に動いているので、一本化して無駄をなくそう」
という構想のこと。
どちらが正しいかを政治、政策の知識がまだ乏しい自分が断定することはできませんので、具体的にどちらが良い悪いとはいえませんが、
この記事がみなさんのご参考になれば幸いです。
以上、拙筆のうえ急ぎ書きあげましたため、委曲を尽くし得ず、失礼の段ひらにご容赦ください。