将来はキングダムハーツの主人公になると思っていた
2015/12/20
ソラである。
すごいかっこよくて、すごい強くて、まっすぐで、優しくて、可能性にあふれていて、自由で、最高の仲間に囲まれて、わくわくするような冒険をしていて、なんだったら普通の人には使えない特殊な力とかもあったりする。
そんな感じの世界一キラキラしてるヤツである。
芸能人もびっくりのラディカルな理想とは裏腹に、ぼんやりとした無根拠をための(12)は信じていた。
でも実際の軌跡は当然のように理想と違うものを描いていく。
自意識と無知で構成されていた10万ルクスの心にも次第に陰りが見え始める。
つまりハートレスになっていくのである。
しかも、ソラがハートレスになって生み出されたものと言えばロクサスだが近づいていくのはあんなかっこいいヤツではない。
あの5マニーくらいしか吐き出さない有象無象、マリオでいうクリボー的な扱いをされる黒いザコキャラの方である。
世の中の大半の物語はそうなのだろう。おそらく。たぶん。きっと。
子供のころの全能感という輝きは思春期を経てくすみ、20代になると期待と諦めの狐日和。30代は曇天模様。(予想) そこから再び快晴なってそれが続く物語は稀である。
闇。病み。止み。
ぼくらは日々ハートレスになっていく。
でもそんな自分を認めたくない。むしろ認めてはいけないとさえ思ってしまう。
それは我慢強いのか、単に諦めが悪いだけなのか。
どっちなのかハッキリは分からないがその思いが残っているうちはまだハートレスになりきってはいないはずだ。
さすがに最終的にソラになれるとはもう言えないが、まだ何かにはなれる。もしかしたらそれに近い何かになれるんじゃないのか。
そんな淡い期待を胸に、ぼくは今日もキーブレード()を掲げて光へと進んでいくのだ。
P.S.
なんでこんなキモチワルイ厨二精神全開の記事を書いたかと言うと
ふむふむ同級生が持ってきた◯学校の卒業アルバムによるとぼくは20歳には結婚して22歳にはキングダムハーツのソラになってるらしい。策士策に溺
— ための (@bokuranotameno) 2015, 12月 6
ということがあったからだ。
酒の席ながらも昔の駆け回っていたそのデスティニーアイランドを思い出し、笑い飛ばす気持ち以外のものもこみあがってきた。
シーソルトアイス食べたい。