それ、ネズミ講って言わないよ。
2017/02/26
最近「ネズミ講」という言葉を間違って使っているのを見かけたので、ちょっと老婆心ながらこんな記事を書きました。
予め断っておくと、記事内容うんぬんに言及はするのではなく、単純に「それ、ネズミ講って言わないよ」ってことを言いたいのです。はい。
ネズミ講とマルチ商法の違い
ネズミ講と混同されやすいものにマルチ商法(ネットワークビジネスとも呼ばれます)というものがあります。
「あれ、マルチらしいよ。」
「ホント?俺のとこにも勧誘きてたわー。」
のマルチです。
両方とも一般的には圧倒的マイナスイメージだと思われますが、実はネズミ講は法律で禁止されている形態の一方、マルチ商法は認められていたりします。
なんか両方とも大差ない気がしますけどね。
確かにパッと見の構造は似てます。
「ピラミッド型になっていて、親が子の収益の何%かをもらって~」
「子が何段階まではマルチだから~」
「商品を間に入れてないからネズミ講で~」
などなど細かい違いはありますが、いずれも表面上のもので本質的な違いはここでは見つけられません。
でも、この2つには根本的な違いがあるのです。
マルチ商法等の形態は新規加入者が増えなくてもその組織が破綻することはありませんが、ネズミ講は継続的に一定の新規加入者が入らなければその組織が破綻する仕組みのことを指します。
つまりネズミ講は新規加入者がずーっとに入ってくることが前提として作られている形態なのです。入ってこないと破綻しちゃうんです、仕組み的に。
でも現実問題として人間の数には限りがあります。なのでネズミ講というのは作られた時点で(所属していた人を巻き込んで)必ず破綻する運命にあります。
それが法律で禁止されている主な原因でもありますね。
こういったことをちゃんと認識した上で、
「○○はネズミ講だ!」
という言葉が正しいかどうか考えてみて欲しいと思うのです。
そんなの知らねーよ、というのであればそんな知らない言葉をなんとなく使わないようにしましょう。ちゃんと自分が意味を理解している言葉を使って、別の表現をしましょう。
それぞれ何かしらの思いがあってその記事を書いていて、その全てを把握できない他人が一方的に断定できるものではないと思いますが、少なくてもそれくらいの誠実さは必要なんじゃないかなぁ。