「ハルロック」の感想。日本財団学習マンガ100選その11
キャッチコピー通り、今までにないマンガでした。
参考リンク「聲の形」の感想。日本財団学習マンガ100選その1
前置きこの記事にはあまりネタバレをしないようにちょっとだけ頑張っております。
ハルロック
今回は西餅さんの「ハルロック」です。
ハルロックのあらすじ
幼少時、買ったばかりの炊飯器やDVDプレーヤーを興味本位で分解した晴は、家族から分解魔と恐れられ、ドライバーを封印される。それでも、ドライバーを求めて御近所をうろつき回り、今度はドライバー少女と恐れられる。高校生の時に電気部顧問の影響を受けて電子工作に目覚めた晴は、大学生になってもすぐに帰宅かアキバかの二択という、変わった女子大生の日々を送っている。
ハルロックの感想
冒頭の「小さい頃は分解魔だった」「一時期私はドライバー少女として界隈を賑わせた」から独創的なキャラクターをからめつつ作品に引き込んできます。そしてかなりおもしろい。
抵抗とかレギュレーターとかコンデンサとか発振子とか、なんか授業かなんかで基盤にプチプチさしてハンダでジューってして作った気がするあの分けわかんないヤツらも、このマンガみたいにカジュアルに役割を教えてくれると分かりやすいですね。
専門的な知識がいるものも扱っていますが、それはくどくど理由を説明したりはしません。見たこともないような装置も読者にざっくりと分からせつつ、いたってポップにストーリーが進んでいきます。扱っているもののとっつきにくさに反して、作風はとても親しみやすい感じで笑いをまじえながら読める感じ。
読んでて笑いをこらえるのがちょっとツラい時もあったり。あえて例えるなら銀魂と絶望先生と+チック姉さんを足して4で割ったみたいな笑わせ方をふんわりとしてきます。
笑い45%、電気工作55%くらいの成分です。
でもけっこう本格派な面もあってこのマンガのなかで紹介されてるものって、あったらいいなぁとか魅力的だなぁとかおもしろいなぁって思うのものがいっぱいあるんです。特に飼い猫がツイートしてくれる装置は個人的にかなり好き。実際に飼ってる猫自身のTwitterアカウントがあって、何してるかをいちいちツイートしてくれるのとかもう微笑ましすぎます。家を空けることが多い時は猫の状況確認にも使えますし。
親しみやすく、電気工作についても興味が出てくる。学習マンガにぴったりだったのかもしれません。読んでるうちに何か作りたくなってくる不思議。そしておもしろい。単行本全4巻を一気に読み上げてしまいました。あなたもぜひご一読あれ。
P.S.
ちなみにぼくはまだ電気工作女子を見かけたことはありません。はやく現れて。