ぼくらの研究

ぼくらのための研究をしていきます。

アームカールで肘裏が痛い時の原因、対処法、予防

   

アームカールをしていたら、ちょうど肘の裏(内側)の真ん中あたり、肘が曲がるところ、上腕二頭筋の付け根あたり(下図赤丸部)が痛くなった場合。特に一週間以上経っても全く痛みが引かないような場合。

肘の裏の真ん中

その原因と対処方法、予防方法をご紹介しましょう。というのもぼくがつい先日やっちゃったからなんですけどね。(通算3度目)

 

 

原因

アームカールをしてこの箇所が痛くなってしまった場合の原因というのは実はそこまで多くないんです。

上腕骨外側上顆炎(通称:テニス肘)や上腕骨内側上顆炎(通称:ゴルフ肘)がパッと思いつきますが、場所が決定的に違うのでこれではない。

通常の筋肉痛もまず考えられません。筋肉痛はそう何日も続くものではありませんし、そもそも今回のように肘の真裏(内側)が痛くなったりすることは構造上あり得ません。(理由後述) なのでこれも違う。

この場所が痛くなるというのはずばり「腱か靭帯を損傷している」可能性高いです。

筋肉と腱の違い

腱と筋肉の違い

画像引用元:http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1456313229

この図を見てもらえばイメージしやすいと思うのですが、筋肉痛はこの赤く盛り上がった部分が痛くなります。そして「腱」というのは筋肉と骨を繋いでくれるもので筋肉の末端にあるので、ここを痛めると当然筋肉の末端部分が痛くなります。筋(スジ)とも呼ばれる部分ですね。

ちなみに骨と骨を繋いでいるのが「靭帯」です。

もうお分かりかもしれませんが、アームカールをしていて肘裏(内側)、上腕二頭筋の付け根……筋肉の先端にあるこの部分が痛くなったということは腱か靭帯部分を痛めている可能性が高いということです。

一般的には靭帯ではなく腱を痛めている可能性が高いと思います。

肘関節の靭帯損傷は野球の投球のような局所的瞬間的に力がかかるものをやっていれば別ですが、アームカールではあまり起こりません。

アームカールのような動作では(肘をロックした状態で瞬間的に高負荷がかかる動きをしない限り)靭帯より先に腱の方が先に逝きます。(腱より靭帯の方が丈夫なので)

対処法

腱にしろ靭帯にしろ、損傷している場合の対処というのは非常にシンプルです。

「安静」

これしかありません。※靭帯は場所と程度によっては自然治癒しないケースもあります

つまり、残念なことに劇的に回復させる術はないということです。患部の血流を良くする施術等で回復スピードが若干上がることはありますが、統計的にはそこまでの効果はないもよう。

さらに残念なお知らせが続きますが、どちらもちゃんと回復するまでには数ヶ月~数年の安静が必要です。

筋トレに熱心な人ほどこの安静期間に筋肉が落ちていくのが嫌で、2、3週間もするとだましだまし筋トレを再開してしまいがちですが、絶対にダメです。

間違いなく再発、悪化してしまいます。

繰り返しますが、ちゃんとした再生には数ヶ月~数年の期間が必要です。

外傷によるものや事故で想定外の負荷がかかってしまったケースではない軽度の損傷は数ヶ月で回復する場合もあります。しかし、症状によってだいぶ差があるので具体的な回復時期の目安はありません。ここらへんは医療機関で相談を。

ちなみにぼくは肘の他に肩腱板断裂もやってしまったことがあるのですが、平常時気にならなくなるまでに2年くらいかかりました。(肩部分のトレーニング再開は3年後。つらい)

 

予防法

予防法というのはつまり今後のアームカールのトレーニングする際の腱や靭帯を痛めないようにする対策ということです。

この記事をここまで読んでいるということはおそらくつい最近やったばっかりの人だと思うので、今すぐやることではないと思いますが(さっき言ったようにしばらくは安静にしなければいけません)、ぼくのように同じ轍を踏まないよう頭に入れておいていただければ幸い。

アームカールをする時に肘をロックしない(伸ばしきった状態にしない)

これは特に靭帯にかかる負荷を減らすためです。肘がロックしている状態というのは負荷が直でかかります。

アームカール等は可動域を広げることで上腕二頭筋への刺激も変わってくるのでできるだけ広げたい気持ちも分かりますが、これは避けた方が賢明です。

筋肥大が目的だったとしても、最初から高負荷をかけない

筋肥大を目的とするのであれば本来であれば10RM×3セットとかをやりたいところ。

でもまたケガをしてしまえば元も子もないのでここは慎重に。軽めの負荷からやっていって自分の体の状態を知りましょう。

普通のアームカールだけじゃなくてハンマーカールも試してみる

状況によっても変わるので一概には言えませんが、これも一手です。

単純に関節にかかる負荷を変えるという目的もありますが、上腕筋を発達させることによって腱や靭帯にかかる負荷を減らすためでもあります。

ここらへんは使い分けなので通常のアームカールとハンマーカール両方やる方がいいと思います。