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「宇宙兄弟」の感想。日本財団学習マンガ100選その19

      2017/02/26

宇宙飛行士

 

 

今回の学習マンガのテーマはタイトルのとおり「宇宙」です。読んだ正直な感想をつらつらと書いていきます。

 

参考リンク「聲の形」の感想。日本財団学習マンガ100選その1

注意点この記事には少しネタバレが含まれます。ご注意ください。

宇宙兄弟

今回は小山宙哉さんの「宇宙兄弟」です。

宇宙兄弟(1) (モーニングコミックス)

 

宇宙兄弟のあらすじ

2006年7月9日、謎のUFOを目撃した南波六太とその弟の日々人は、「一緒に宇宙飛行士になろう」と誓い合う。それから19年後の2025年、夢を叶え宇宙飛行士となった日々人は、第1次月面長期滞在クルーの一員として、間もなく日本人初となる月面歩行者として歴史に名を残そうとしていた。一方兄の六太は、勤めていた会社をクビになってしまい、鬱屈した日々を送っていた。そんな六太の下に、JAXAから宇宙飛行士選抜の書類審査通過の通知が送られてくる。それは、共に宇宙を目指すという夢を諦めない日々人が応募したものであった。いつの頃からか、宇宙飛行士になることを諦めていた六太は、再び宇宙を目指すことを決意する。

引用元:宇宙兄弟 – Wikipedia

宇宙兄弟の感想

おもしろいです。

まったり、じわじわ、ゆるめに、でもしっかりと感動させてくれたり笑わせてくれたり泣かせてくれたりします。

このマンガのゆるさはいわゆる日常系マンガのゆるさとは違う感じのゆるさ。でもいい。好きです。

 

キャラではやっぱり主人公の六太が好きかなぁ。

なかなかいないですよね、こういうふにゃふにゃした性格の主人公。この不器用のカタマリみたいな性格が冒頭から露出されるたびに

「え……ここでもこんな頼りない感じなの?これ作者は最終的にどういう活躍させる気なんだろう……」

みたいに思いましたが、そんなのは不要な心配だったようでどんな時もこの主人公は味を出してくれました。

 

というかこのマンガに出てくるキャラのほとんどは不器用のカタマリです。でも実際問題「現実もそうだよなぁ」とか思います。

パッと見では「器用だなぁ。世渡り上手だなぁ」みたいに思っても親しくなってみると、どんな人も何か不器用なところとか弱いところとかありますよね。少なくてもぼくの人生経験のなかではそういった欠点のない人間は一人もいませんでした。

それは六太がJAXAでの試験の時に言った

グーみたいな奴がいてチョキみたいなヤツもいてパーみたいな奴もいる 誰が一番強いか答えを知ってる奴いるか?

というセリフがうまく代弁してくれていますし。いやいい言葉だわー。

他にも酔っ払った時の

失敗を前向きにとらえるのは、本気でやった場合に限るよ。
本気の失敗には価値がある。

っていうのも好きだなー。

他のキャラもいいこと言いまくります。というかどの話も名言多め。

シャロンの

迷った時はね 「どっちが正しいか」なんて考えちゃダメよ 日が暮れちゃうわ

頭で考えなきゃいいのよ 答えはもっと下

あなたのことならあなたの胸が知ってるもんよ

「どっちが楽しいか」で決めなさい

とか。

 

 

吾妻さんの

日々人……俺もブライアンの言うとおりだと思ってるよ お前ならきっと誰よりも 最初の一歩は 軽やかだろう

は最初アニメで見たのですが、このシーンは感動しました。 (このセリフだけくり抜いても全然意味わかんないとは思うので、アニメでもいいので見てみて)

 

ビンスの

危機感のないものには、成長もない。

も好き。

 

最新刊の茄子田理事長の

人の悪口というのは 仲間内で言う人は凡人 口に出さない人は賢人 不特定多数に向けて発信する人は”暇人”ですから

もなんかいい。

 

最初に言ったように笑いも基本じわじわな感じなので「電車の中で見たらダメ!」みたいな話はあんまないかもですが、じわじわ面白い。

一番笑ったところは……そうだなぁ……日々人の刺し身のマグロのパクパクしている口に……のくだりが父親の「コイツはダメだ」のセリフもあって一番笑いました。

 

現在27巻まで出ていますが、どこまでいっても続きが気になるマンガです。読んでて(じわじわと)ワクワクしますし。

 

とても好きな作品です。アニメもありますが、マンガも同じくらいおもしろいのでぜひぜひ。