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「昭和元禄落語心中」の感想。日本財団学習マンガ100選その4

      2017/02/26

市村座

えぇどうも。本日のお運び御礼申しゃげます。近頃日本財団学習マンガ100選なんてものがあるようで。これがまた娯楽にも学びにもなるというスグレモノでして……なかにはこれ全部感想を書いてしまおうなんていう輩もおるようでございます。……えぇ…何を隠そうわたしのことなんですがね……

 

参考リンク「聲の形」の感想。日本財団学習マンガ100選その1

前置きこの記事にはあまりネタバレをしないようにできるだけ頑張っております。

昭和元禄落語心中

今回は雲田はるこさんの「昭和元禄落語心中」です。

 

昭和元禄落語心中(1) (ITANコミックス)

昭和元禄落語心中のあらすじ

舞台は昭和50年代頃。刑務所を満期出所した元チンピラの与太郎は、1年前に慰問で訪れた落語家の八代目有楽亭八雲演じる「死神」を聞いて感動し、出所後そのまま八雲が出演している寄席に押しかけて弟子入りを申し出る。内弟子をこれまで取っていなかった八雲だが、彼なりの考えで与太郎に付き人として行動を共にすることを許され、家では八雲の養女・小夏と出会う。

引用元:昭和元禄落語心中 – Wikipedia

 

昭和元禄落語心中の感想

このマンガは「落語」についての学習マンガということでこれまた珍しいジャンルですね。(この記事の冒頭でもちょっと落語っぽくしようとしてみましたがどうしても慣れてない感が…) 2015年11月6日現在8巻まで出ていてる連載中の作品です。

落語の世界に触れるにはいいマンガだとは思いますが、個人的にはマンガで「落語」を伝えるのは難しいのかもなぁと思いました。そもそも字面と絵だけで伝わるのであれば落語がある必要はない気がする。

落語そのものを伝える作品というよりは落語をやっている人達のドラマという印象をうけました。単行本のあとがきからも作者の雲田はるこさんが落語界の人や文化が好きなようすが伝わってくるので、この作品をとっかかりにして楽しんでもらいたかったのかもなぁ……とか思ったりもします。

作品中にある雰囲気や仕草、言い回しは独特ですね。おなじ落語を題材にしたタイガー&ドラゴン(長瀬さんと岡田さんが主演をしていたクドカンのドラマ。タイガータイガーじれっタイガー)とかはひたすらおもしろい噺(はなし)だけをあつかっていましたが、今回の作品では艶っぽいものとかいろいろあつかっています。実際に落語を見に寄席に行ったこととかがないのですが、おそらく実際も噺の内容はおもしろおかしいものばかりやっているわけではないでしょうし。

 

あれも噺家からすれば落語の魅力を伝えきれてないのかもしれませんが、個人的にはドラマのほうが好きかな。という感想。