本当に哲学的なアニメ8選
2018/03/29
本来の意味で哲学的なアニメを8つ厳選しました。
当然、表現が難しいor抽象度が高いだけで内容が乏しい…みたいな哲学を履き違えているファッション哲学アニメは入れておりません。硬派です。
本当に勉強になるアニメ8選と言い換えてもOK。(哲学はそもそもそういう意味なのです)
哲学アニメ8選
機動戦士ガンダムUC
今までのガンダムシリーズが一貫して「不戦」を主なテーマにしてきたのに対して、このガンダムUCは「可能性」を主なテーマにしています。(もちろんこの作品においても不戦というエッセンスは見受けられます)
この作品はストーリー自体とそのテーマが非常に上手く溶け合っている印象を受けます。当たり前のように思えるかもしれませんが、そういった作品はほぼありません。
だからだと思いますが、作中のセリフは非常に胸を打つものが多く、考えさせられるものが多いです。
ちなみに現段階(2015/08/06)でぼくが一番好きなアニメでもあります。
(一番好きな漫画は3月のライオン。)
攻殻機動隊シリーズ
はい。有名どころですが、まだ見ていない人は騙さたと思って見てみてください。騙されませんから。たぶん。
原作自体はかなり昔のものなのにもかかわらず今なお新鮮に映るその内容は、作者や製作者が物事をきちんと見定めようとしていたことをきちんと反映していて、その他のファッション哲学と一線を画しています。特にタチコマ(作中に登場するAIロボット)達の会話は非常に勉強になります。
このシリーズはTVアニメシリーズ1作目のStand Alone Complexが特におすすめですが、他にも2作目のSolid State Society、劇場版のGHOST IN THE SHELL、イノセンスがあってどれもおすすめ。
もののけ姫
ジブリ作品は全て見ていますが、最も哲学的なのはこの作品だと思います。
人と自然という主なテーマの他にもいろいろな発見があります。おすすめ。アシタカイケメン。
物語シリーズ
西尾維新先生が手がけるこの物語シリーズ。代表的なのものは「化物語」ですね。
演出方法が独特なのでここで嫌いになる人も少しいるとは思います。逆にそれで好きになる人も多し。
(余談ですが、風景や動きではなくほぼキャラクター同士の会話でストーリーを展開させる作風は多くの作家が影響されたと思います。)
このシリーズでは作中のありとあらゆる会話に「確かに」というような知見が織り交ぜられています。
そのテーマも多岐にわたるため、これというものには限定できません。これも案ずるより産むが易しですね。
注意点としてはシリーズの中には哲学成分がほぼないの作品もあることです。花物語は基本的にミステリー作品のような位置づけになると思います。
PSYCHO-PASS
ごめんなさい。これはホントのことを言うと微妙にファッション哲学アニメです。
でも全体として勉強になることが多い作品でもあります。そういったことと受け入れやすさも考えて、一票。
ちなみに1期です。作品自体がダメだか言うわけではありませんが、2期及び劇場版は哲学的なアニメという点で言えばおすすめできません。
四畳半神話大系
実は絵が好きになれなくて1話開始15分ぐらいで見るのをやめ、3年くらいずっと放置していた作品。
重い腰を上げてもう一度見てみるとけっこうハマりました。
語りこそ堅苦しくて独特な雰囲気ですが、じつは難しい言葉は使ってなくて思った以上に言葉やストーリーがするすると入ってきます。
作中で度々出てくるさらっとした言葉にいろいろと考えさせられることが多いと思います。
ぼくのように見るのをやめたくなる人も多いかと思いますが、ぜひ最後まで見てみてほしいです。
あとアジカンの曲もいい感じ。
ガッチャマン クラウズ(GATCHAMAN CROWDS)シリーズ
地球を救うヒーロー、「ガッチャマン」達の物語。
これだけ聞くと月並みな戦隊モノアニメかなぁと思ってしまいますが、実際見てみるとなかなかに深い。
けっこう哲学しちゃってます。
少し相対主義に寄ってる気もしますが、作品中の言葉をきちんと聞いていくと完全に絶対的主義や全体主義を否定しているわけではないのがよく分かります。
ちょうどいい感じのところ、よく言われる「中庸」に近づこうとしている作品だと思います。特に主人公(はじめちゃん)は中庸成分高め。というかこの作品のキャラは全員いい味出してるんですけどね。ベルク・カッツェ(宮野真守)とかやばい。
このシリーズだけで、全体主義がー絶対主義がー相対主義がー急進主義がーとかもういろいろ語れると思います。ちょっとさじ加減を間違えるとB級アニメになってしまいそうなテイストなんですが絶妙のバランスで素晴らしい作品にしています。まさに中庸。
あと1期も2期(Insight)もOP、EDがいい。
キノの旅
タイトルの通り、キノという少女(パッと見は完全に少年。何を隠そうぼくも途中までそう勘違いしてました)が文化の違う様々な国を旅してまわるアニメです。
基本的に1話完結型で各話ごとにメッセージが込められています。
もしお互いの思っていることが全て通じ合ってしまったらどうなるか?全てを多数決だけで決めるたらどうなるか?自分達の利益だけを追求したらどうなるか?法がなかったらどうなるか?もし欲がなくなったらどうなるか?
現実世界でも議論されるようなさまざまな事柄の悪い側面、弊害をクローズアップすることによって視聴者に哲学的なメッセージを強く投げかけてきます。
アニメでは正確には「キノの旅」とリメイク版の「キノの旅 -the Beautiful World-the Animated Series」の2つがありますが、どっちも流れや大枠の内容は同じです。
正直どっちを見てもいいと思います。あえて比較するなら古い方はやはり絵は古いのでとっつきにくいですがメッセージをより強く感じ、新しい方は絵や演出が現代っぽいので見やすいですが、メッセージ性は薄い感じがします。